ザ・フラゲ [布袋寅泰]
昼休みにTSUTAYAへ、無事フラゲ。ニューアルバムの発売日前日に必ず発生する心の落ち着きの無さはいつもいつも如何ともし難い。20年以上もこんなことやってて全く成長を遂げることのないオレは死ななきゃ治らない。さて、「GUITARHYTHM V」以来のオリジナルアルバム「COME RAIN COME SHINE」。サウンドはドシンプル。ドラムも打ち込み無しの全曲生ドラムという「GUITARHYTHM IV」や「SCORPIO RISING」に近い手法だ。Guitarもストレートなサウンドで、どのGuitarを使用しているか一聴瞭然。ライン録りではなく、ギターアンプにマイクを立てて録っている手法が多いようだ。プレイは更に磨きがかかり、とても真似できない。ギターサウンドだけでなく、バッキングヴォーカルやストリングスの奏でるメロディーには胸を強く打たれた。そして初めて聴く曲なのに、既視感ならぬ既聴感がある。布袋師匠の往年のワザも、細かい部分に散りばめられられている証であろう。
ギラギラで刺激の強いだけがロックンロールではなく、甘くも切ないロックンロールの魅力の一面をこのアルバムに教えられた気がする。いつものようなアグレッシヴな展開と激しいサウンドを期待している人には、物足りなさを感じるかも知れないが、このアルバムは今までの作品で最も完成度が高く一貫している。これほど間延びを感じさせないアルバムは珍しい。これは必聴。
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