ザ・改善 [Apple]
ここ数ヶ月、悩みがあったのだが解決せず記事にしづらかったが、やっと解決したので書こう。
突然、愛機MacBook Pro(Mid2012)の処理速度が格段に落ちた。まず、疑ったのは内蔵のSSD。心当たりとして、Pro Tools用のサンプラー「Structure 2.0」をインストールした直後に発生した(気がした)。Webでよく見る
「SSDは持つ容量の半分以上をファイルで埋めると速度が低下する」
という都市伝説。これを信じていた。確かにStructureのサウンドライブラリは40GBほどあり、インストールしたら内蔵SSDの256GBの半分以上を埋めることになってしまったのだ。都市伝説を信じていたオレは慌ててサウンドライブラリを削除し、外付HDDにインストールし直した。しかし、改善には至らない。そして、内蔵SSDをフォーマットしてもOSを再インストールしても、SSDでは意味なしとされるドライブジーニアスでデフラグをしても改善に至ることはなかった。
こうなると徹底的にできることをやってみる。SMCのリセットやPRAMの消去、そしてAHT。どれも効果なし。色々とWebを徘徊し、起動時のWait設定をいじったり、ほぼできることはやってみたつもり。一つここで知ったのは、起動速度について。周辺機器を外すと起動は速くなる。言い方が逆かもしれない。周辺機器を接続するればするほど起動が遅くなる、かな? 特にFireWire800のHDDは顕著な結果だった。そして、なんとなくGeekBenchを起動。
スコアが異常に低い。ん? 原因ってSSDじゃなくね? とここで思い出す。iPhoneで撮影した動画をエンコードするのが日課なのだが、ここでいつもHandBreakを使っている。このソフトはCPUに容赦なしの頼もしいアプリケーション。エンコードの命令を出した途端にフルスロットル。急にファンが回りだす。しかし、よくよく確認すると、エンコードを開始してもファンが回らない。おかしい・・・CPUがそもそもまともに動作していないのか? いやいや、もしそうだったらエラーも出まくるだろうし、起動だってしなくなるはずだ。そして、メインメモリに対しても同様の解釈をしていた。
ここでファンの異常を疑う。ファンの故障であれば排気に支障が発生し、CPUの速度が上がらなくなることも納得がいく。なので、一旦中を開けてみることにした。最近のMacは楽だ。ネジを10本外せば中を開けられる。
ロジックボードを剥き出しの状態で電源を投入するのには、ちょっとした勇気がいるものだ。画面裏を底にし、電源投入。ファンは元気に回っていた。異常なしだ。iStat Proの表記、左右のファン回転表示2000rpmは正しかったのだ。温度センサーの異常も疑うものの、何もできることがなく閉じる。
色々とやり過ぎ、まったく想像がつかない。運悪く、Cinema Displayがご臨終となったタイミングもあり、よく分からなくなってきた。今一度思い直す、ハードウェア側の異常は使い切ったバッテリーだけだ。電源はACから取って使っているんだから問題ないはずだが・・・そしてまたWebを徘徊。そしたらなんということか・・・
MacBook は電源アダプタのみの給電だと、CPU動作が抑制される。
という記事を見つけた。目から鱗が落ちるとは正にこのこと。そんなこと、マジで知らなかった。これは仕様らしい。オレにしてみれば、電源アダプタから安定した電気を供給しているのだから、バッテリーが死んでいても問題ないはずだ、という固定観念があり、まったく疑わなかった。今さらだが、CPURealFreqというソフトをインストールし、動作クロックを見ると1.20GHzの表示。せっかくCore i7をお金掛けて2.7GHzにまでしたというのに、何ヶ月も低速のまま使用していたのだ。
そして、バッテリー交換の意を決する。Apple Storeに出向いて交換を依頼するのはとても億劫だし、何より自分の手で解決をしたい。Amazonで純正バッテリーが売られていたので即購入し交換作業となる。
メモリ交換とかならば、プラスドライバーさえあれば問題なく作業を終えることができるが、バッテリー交換にはY字型のドライバーが必要となるので、バッテリーと同時購入。
Y字ネジは3カ所。実に簡単。
そして、丁寧に閉じて作業完了。早速、ベンチマーク。ド改善。GeekBench Browserのサイトでも同機種最高スコアを叩き出した。なんとまあ、こんなオチが待っているとは・・・。この騒動で最悪のことも想定し、Thunderbolt Displayの購入も一旦保留としていた。いやー、直って良かった。知り合いで、同じ症状の人がいてApple Storeまで持って行き、ロジックボード交換にまで至ったが結局改善しなかったそうだ。そりゃそうだ。バッテリーからくる仕様なんだもんな。ジーニアス、知ってろよw 早速、情報を共有して彼も購入に至りましたとさ。
しかし、随分と遠回りしちゃったなあ。Macとのお付き合いも20年以上だが、その経験値が逆に働いてしまったようだな。そしてRetina Displayモデルを選択しなくて良かった。あれ、自分で交換できないもんな。
そもそも、ナゼこのような仕様にしているのかは不明だが、恐らくはCPUのクロック全快の時にMagSafeが抜け、突如のシャットダウンに見舞われた時のハードウェアリスクが高くなるためではなかろうか。
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